■実際にどのように分析を改善に繋げるのか
後半では実際に『怪盗ロワイヤル』で発生した問題点を分析を通じて改善していった事例が紹介されました。
まずは多くの関係者が頭を悩ます「離脱率」という問題です。『怪盗ロワイヤル』の離脱率を下げたい、というのは誰もが望むことですが、山田氏が最初に話し たのは「言葉(KPI)の定義をきちんとする」ということです。どのようなユーザーを指して「離脱した」と言うか、という事です。定義が曖昧では物事も解 決しません。ここでは2週前は遊んだけど、1週前は遊ばなかったユーザーを「離脱した」と定義付けています。
実際に分析したのはレベル別の離脱率です。通常であればレベルが上がれば離脱率は減っていきます。しかしグラフにすると特異点が見つかります。レベル10 で離脱率が跳ね上がっていのです。その先の分析では各レベルでのクリアに要した時間を並べてみます。するとレベル10だけ所要時間が格段に長い事が分かり ます。これは難易度が高いということです。難易度が高いため、ユーザーがそこで諦めて離脱していってしまうのです。これは難易度を下げ、所要時間を下げる ことで離脱率を低下させることができたといいます。
次に挙げられた課題はイベントを活性化させるということです。『怪盗ロワイヤル』ではバトルの回数を増やすにはどうしたらいいか、というものが当てはまり ます。『怪盗ロワイヤル』では貴重なお宝を奪うためにバトルを挑むわけですから、バトル回数はお宝の流通数に左右されます、これは難易度と言ってもいいか もしれません。お宝の付与数をどのように設定するかという課題です。
失敗した改善案としては(1)ユーザー当たりの流通量を決める (2)バトル当たりの手に入る量を決める というものがあったそうですが、前者は時間帯による依存があり、後者はバトルによっても質の違いがあることから失敗したそうです。山田氏らのチームはバト ルの回数を最大化するお宝の付与率を決めるKPIを発見したそうです。しかしそれは企業秘密で明かすことはできないとの答えでした。何らかのKPIを 30〜40%にするということですが、それは何なのでしょうか。